
これまでPingMagにも度々登場してきた、私達の大好きな折り紙ユニット「Cochae(コチャエ)」。外国から来た友人達が東急ハンズで全財産をはたく前に、いつもお土産に薦めるのがコチャエによるこの最高に楽しいグラフィック折り紙だ。今日は東京・三宿にあるコチャエのスタジオを訪ね、軸原ヨウスケさんと武田美貴さんにお話を伺いながら、彼らの微笑ましい歴史と作品の数々を一挙に皆さんにご紹介したい。
作:チエミ
まず、どのように折り紙ユニット「コチャエ」は始まったのですか?
軸原さん:折り紙が上手な光森くん(元コチャエ)が高校からの友人で、「光森くんの折り紙で何か作ろうよ!」と僕と武田さんと光森くんの3人で2003年にフリーペーパーを作ったのがきっかけでした。折り紙って面白いけどすぐにゴミみたいになってしまったりする。その時は呪術的な捨てられないオブジェを作ろうとしたんです。
どのようなフリーペーパーだったのですか?
軸原さん:鳥の折り紙、光森くんが考えたその折り方の説明、昔話が一緒になったわら半紙で出来た低予算のフリーペーパーでした。まだコチャエという名前のつく前ですね。

一作目にしては、随分とグラフィックが完成されていますね?
武田さん:確かに今とあまり変わらないですね。この時はパソコンも使わずに、雑誌をカッターで切って、コピーしたものを糊で貼り付けたアナログな作りでした。
以前から気になっていたんですが、この折り紙は折り方から先に考えるんですか?
軸原さん:この時は光森くんが先に折り方を考えて、その紙を広げて写真を埋めていきました。夢中だったので徹夜して一日で仕上げたんですよ!そうしたら、その後「装苑」という雑誌から連絡がきて、思わず「まだ作品が何点かありますよ」って言っちゃったんです!本当はこれだけだったのに!当時はかなり貧乏だったので、ゴミ捨て場から雑誌を拾ってきて次の作品を作りました…。それがこれです。


どれも折り方が凄いですね!
軸原さん:難しいものは作るのに20分ぐらいかかると思います。実は僕が折り紙が全然ダメで、それで次に三回折ったら顔が出てくるこの「オレオレナイ」という作品を作りました。

軸原さん:この頃からすぐ出来上がるインパクトが楽しくて、徐々に簡単な方にシフトしていったんです。するとその後、武田さんの実家から大正時代の絵付き伝承折り紙の資料が出てきたんですよ!「これは復刻するしかない!」と思って作り直したのが「古典」シリーズです。こういった無名の庶民が作った素晴らしいデザインを世の中の人に知ってもらうために、形を変えて流通させてみたかったんです。

その後、幾つかの作品を経て小さな問題点に気づかれたそうですね。
武田さん:グラフィック折り紙は楽しいんですが、一枚の紙で色々折れるという折り紙の多様性を失っていると気づいたんです。そこで、考えたのが「ファニーフェイスカード」という、折り方次第で何百通りもの顔が出来る作品でした。


自費出版のコチャエの折り紙があちこちで売られ始めたきっかけは何だったんですか?
軸原さん:テレビドラマにコチャエ役として出演したんです(笑)。他にもTBSの「はなまるマーケット」など色々なメディアで紹介されました。
はなまるマーケットに出ると問い合わせが凄そうですね!
武田さん:そうなんですよ!主婦の方の問い合わせが殺到しました!(笑)。その頃からスタンスは変わっていないのですが、商品はどんどん増えていきました。
「これを折り紙で作って下さい」という依頼もあると思うのですが、そういう場合は折り方だけを提供されるんですか?
軸原さん:いえ、全部作りますよ。例えば、香港での展示用だったキティちゃんの時は「完成品がキティちゃんであれば良いです」という依頼でした。ただ時々、「これと同じに丸くしてください」というキャラクターの依頼があって、そうなると「そもそも論」になりますね。「そもそも折り紙ですから、完全に丸くは出来ないんです!」と(笑)。

それは無茶ですね!ところで、作品の雰囲気も何となく統一されていますが、民芸品か何かに興味があるとか?
軸原さん:民芸品や郷土玩具にはすごく影響を受けています。郷土玩具も無名の職人達が生み出した素晴らしくて安価な芸術作品ですよね。郷土玩具には凄いものが沢山あるんですよ!田舎の方に行く度に、どんなものがあるのか探してしまうんです。最初は凧や木地職人が作ったダルマで、最近はこけしを集めています。

作品には生き物も多いですよね。
軸原さん:生き物は大好きですね!そういうものをビビットに伝えているのも郷土玩具とかだと思うんです。それを僕達がさらに継承していきたいですね。
素敵だと思います!折り紙以外に郷土玩具を生かした作品を作ってみたいと考えていますか?
軸原さん:それはずっと考えているんです。例えば、郷土玩具だけじゃなく名もない庶民が作った消え行くもの、消えつつあるモノを別の形で広めてみたいと思っています。

コチャエの武田さん(右)と軸原さん(左)。
最後に折り紙の魅力を教えて下さい。
軸原さん:「多様性」と「紙で遊ぶのはすごく楽しいよ!」ということを伝えたいですね。コチャエという名前は「一見さんいらっしゃい」という意味なんです。誰にでも楽しめる、良い意味で素人向けのものをどんどん作っていきたいです!
コチャエさん、今日は楽しい時間をありがとうございました!
【お知らせ】オンライン・ショップ「shopPingMag」では、コチャエのショップを今日から1ヶ月の期間限定でオープンします!楽しいグラフィック折り紙が世界中の人々の元に届きますように!
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Posted by: Cochae: graphic origami @ 2月3日2010年