
名古屋を拠点とするララトーンは、ショーン・ジェームス・シーモアと冨田淑美の夫婦ミュージシャン・デュオ。彼らが作るのは、ささやきのような歌声にポップなメロディとフレーズ、巧妙に配置されたビートに正弦波を所々にちりばめた、愛くるしくて眠たげな曲の数々だ。ララの大人にも子供にも喜びを与える音楽には、おもちゃの楽器、水のはねる音、普段、家の中で聞こえる日常の音や電子音などの様々な音が活用されているという。ビジュアル面においても、彼らはすべてのPVを自分たちで制作しており、その映画、ストップモーションアニメと動画が巧みに入り混じった映像は、彼らのほんわりとまどろむような音楽に見事にマッチしている。本日のPingMagでは、ショーンさんにお話をうかがった。
作:イアン・ライナム
訳:山根夏実
彼らの活動は、常に多忙を極めている。ショーンはアメリカのルイヴィルの出身で、土曜日の朝の子供番組「すくすくぽん!」に出演していることでも知られている。彼のコーナーである「ララトーンおうちオーケストラ」では、子供に輪ゴムと靴箱を使ったギターやガラス瓶で作るドラム、ダンボール製のカスタネットや水の入ったグラスでできたザイロフォンなどの様々な楽器の作り方を教えている。聞いているだけでも楽しそう!このコーナーに登場した楽器は、名古屋市尼ヶ坂で開催されたララトーンの個展でも紹介された。(下のほうにショーンさんによる解説の動画がある)。

二人はこれまでにオーディオ・ドレッグス(以前ご紹介した)やチャイルディスクなどから6枚のアルバムをリリースしているほかに、ハローキティの誕生30周年記念のテーマソング、「セレクト・ハウス」」の作曲とレコーディングも手がけている。そして最近では、独自のサウンドデザイン会社も設立したという。
ララトーンは、今日の日本でもっとも素敵な音楽を作る人々の一人――そう思うのは決して私たちだけではない。 坂本龍一も彼らのCDをすべて購入しているし、ララトーンのファンにはデヴィッド・バーンやチャウ・シンチー(俳優・周星馳)も名を連ね、BECKも二人のCDを子供を寝かしつけるときにかけるという。ただしベッドタイム・ビートに乗りすぎて眠れなくならないように気をつけて!
二人が一緒に音楽を作るようになった経緯を教えてください。
私たちが初めて会ったのは、淑美がアメリカに留学していたときの異文化交流のクラスがきっかけでした。彼女はあまりにも可愛かったので、A:彼女とキスしたい。B:彼女とバンドをやってみたいと思ったんです!
淑美さんのほうはどうですか?おかしな南部人から逃げようとは思わなかったんですか?
淑美:いえ、私は彼も同じ交換留学生の一人だと思ったんです。それというのも、彼はどういうわけだか毎日スーツ姿で学校に来るのが面白いと思っていたようで。
ショーン:あの時はマックス・フィッシャー症候群にかかっていたんだよ。
あはは!二人は最近新しいアルバムをリリースされましたが、そのコンセプトについて教えてください。
「ザ・ベッドタイム・ビート」というアルバムなんですが、ベッドに行くこと、要するに夜寝ることをコンセプトとしたポップアルバムで、家中の眠たげな音でドラムのビートを作っています。たとえば、スリッパの行進、お風呂で跳ねる水の音、いびきをカットしてドラムマシーンに入れた音、枕をベースドラムのように使った音などが使われています。
「ザ・ベッドタイム・ビート」を聞く:
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二人のアルバム作りの制作過程はどのような感じなのでしょうか?
私たちは必ずコンセプトから入ります。それからそのテーマにあわせていくつものアイディアを試してみて、その中でも一番良かった10個くらいを選んで使っています。今回のコンセプトには、楽器を叩いたり、はじいたりして出した音楽的な雨音みたいな音、頭の中でメロディを考案、それを忘却、再構築しようと試行錯誤(散乱しながらも、超メロディアス)、正弦音の交響曲、それにもちろんパジャマ・ポップスなどが含まれています。

二人がサウンドデザインを始められたきっかけは?
ララトーンを始めたばかりの最初の数年間は、学校のプロジェクトに私たちのトラックを使ったという世界中の学生から無作為に郵便でDVDを送られていたんです。結果的に、それが個展やビジュアル作品の音楽を作る依頼につながって、初めて誰かの特定のイメージや雰囲気に合わせたトラックを作ることになったんです。でも1トラックだけだとプレッシャーもそうは大変ではなくて、一つ一つのメロディにもっとたくさんのアイディアで実験してみることができました。本当に楽しいですよ!
ちなみに、そうした商業ベースのお仕事では「ララトーン・メロディ・デザイン」という名前で活動していらっしゃいますが、その理由は?
私たちは特定のサウンドを作るよりも、総体的なメロディを作るほうが得意なんです。でも最近は、資生堂のアクアレーベルの新しいインタラクティブなウェブサイトのプロジェクトで、初めてサウンドエフェクト作りに手を出す機会を得ました。サウンドエフェクト作りは楽しくて、とても良い学習体験でした。曲に合わせて歌う鳥のさえずりや猫の鳴き声も作りましたし、淑美のご両親の犬のポコからもたくさんの面白い音が取れました!

もう一つ気になるのは、どういう経緯で「すくすくぽん!」という番組で子供に楽器の作り方を教えることになったのかということなのですが。
この番組を制作しているテレビ局のプロデューサーから、新しい子供番組のテーマ音楽を依頼したいというお話をいただいたんです。それでこちらから出向いて話を聞いてみたら、先方が私の「顔と熱意が気に入った」と言って、テーマ音楽を作る代わりに毎週自分の好きなアイディアを採り上げるコーナーを持たせてくれることになったんです!

番組を始められてどれくらいになるのでしょうか?
もう4ヵ月になります。ですから、言うまでもなく小学生のお子様層の間ではかなりの人気者になりました!前回小学校を訪問したときは、たくさんのバインダーや帽子や手にサインしなければなりませんでした。
有名になりつつあるのですね!二人はどんなサウンドに焦点を当てていらっしゃるのでしょうか?
私はシンプルで、ちょっと手作りの感じがする音を作るのが好きです。どことなく素朴で懐かしい感じの。でも主には楽しいものを作るのが好きです。例えば、こちらのオレンジジュースの音から作ったトラックとか!
「ブッシュマンズ・サンバ」を聞く:
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これまで手がけられたお仕事にはどんなものがありますか?
最近では、ハローキティが香港で開催した巨大なエキシビジョンのためのオフィシャル・サウンドトラックを作りました。この仕事は実は2度目で、前回は55,000人もの人が来たんですよ!でも今回はそれよりもさらに大規模になると思います。今年はそのほかにも、NHKのための3秒間のサウンドスタンプを何種類か、資生堂のアクアレーベルのウェブサイトに使われている音楽やサウンドエフェクト、それにシャネル・モバイル・アート・エキシビションのためのトラックなども手がけています。
ではこれまでの仕事で一番代表的な作品は何だとお考えですか?
もう何年も前に、ビジュアル・アーティストのブライアン・アルフレッドの「オーヴァーロード」という作品のサウンドトラックを作ったことがあって、その作品は後にニューヨークにあるグッゲンハイム美術館に所蔵されたんです。去年アメリカにツアーに行ったときに、展示されたこの作品を見る機会があったのですが、本当に素晴らしかったです!あまりにも良かったので、僕の両親も連れていって見せました。
最後に、今後の夢は何でしょうか?
本当に幸運なことに、私たちは何人もの素敵な、ものづくりをする友人に恵まれていますが、これからもっともっと多くの人に会って、その方々からさらに影響やインスピレーションをもらいたいと思っています。それ(と息子ニコを養うこと)が、今の私の一番の目標ですね。あとウェス・アンダーソンの映画に1トラックだけでも曲を提供できれば、残りの人生をずっと笑顔で過ごすと思いますよ!
ショーンさんのために、私たちも満面の笑顔になること間違いなしですね!とっても可愛いララトーンの二人、今日は本当にありがとうございました!そして息子さんのニコちゃんのご誕生おめでとうございます!
7 コメント
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ブリキの太鼓
Posted by: 山本 @ 10月7日2008年
シャネルがチャンネルになってますよw
Posted by: 山本 @ 10月7日2008年
めちゃくちゃかわいくていやされます!
Posted by: 匿名 @ 10月15日2008年
TOPの小さい太鼓がかわいい。なんて名前でしょう?
Posted by: nin @ 10月17日2008年
[...] ララトーン [Link]Lullatone PingMag [...]
Posted by: 魯祐の巻物 | yousakana no makimono - 発見から生まれる音楽。ララトーン – Lullatone PingMag @ 2月7日2010年
この資料では非常に良い、私は好きです!
Posted by: http://www.thosted.com/ @ 4月24日2010年
この資料では非常に良い、私は好きです!http://www.esionkiss.com/共有していただきありがとうございます!
Posted by: Ben @ 4月24日2010年