
様々なステッカー・アーティストが参加する海外のイベントはいかが?このイベントを実現させたのは、アラソルティス、BHC、ジョウジョウといったブラジル・クリティバ出身のストリート・アーティスト達。世界中から郵便でブラジルまで送られて来た数えきれない程のステッカーは、丁寧にスキャンされた後、Flickr上に掲載された。そして、この6月までその勢い溢れる作品が一堂に展示されているのが、現在、ブラジルのクリティバで開催されている「エキスポ・ステッカー2008」!今回、PingMagは中心人物の3人をインタビューし、イベント開催の経緯について語ってもらった。
作:アロルド・カルドーソJr.
訳:坂井由紀

まず最初に、ステッカー・アートがどういったものか説明して頂けますか?
ジョウ:ステッカー・アートは、ステッカーで表現される都会的なアート活動のひとつで、純粋に美しいものから非常に詩的なものまで、色々なメッセージを伝えるものかな。
アメリカ人のグラフィック・デザイナー、シェパード・フェアリーが、OBEYとして知られているプロジェクトに取りかかった1990年頃、このステッカー・アートが始まったと思う。フェアリーはレスラーのアンドレ・ザ・ジャイアントのグラフィック化したイメージと「Andre has a posse(アンドレには仲間がいる)」という言葉を使ったステッカーを作って、そこら中に貼りまくったんだ。

確かに、今ではどんな都市にでもフェアリーのステッカーを見かけますよね。ところで、エキスポ・ステッカーが開催されることになった経緯を教えて頂けますか?
BHC:EXS 08とも呼ばれるこのイベントを開催することになったのは、僕達が都市芸術について話し合っていたことがきっかけだった。都市芸術って様々な専門分野で幅広く利用されているにも関わらず、社会の大半では悪評が付きまとっているけどね。
ジョウ:多くの人達は都市芸術には偏見を持っていて、都市芸術作品に対する威圧的な作用のせいで、従来の芸術表現の方を支持するんじゃないかな。そんな中、EXS 08の開催が決まったんだ。型にはまっていない社会にステッカー・アートが広まることを願ってね…。
アラソルティス:この展示では、クリティバにあるSESC・ダ・エスキーナのフロアを全て使って、色々な国からアーティストとのワークショップや講演もやるんだ。僕達は普段この会場を使って活動する人達に都市芸術の別の一面を見せて、先入観を取り除く手助けをしたいと思っているよ。

今回展示されているステッカーはどのような国から送られて来たのですか?
BHC:全部で25ヶ国から送られて来たよ。そのほとんどはアメリカからで、次にブラジル、イギリス、フランス、オランダという感じで上位5位を占めているね。
ジョウ: 他にもフィンランド、インドネシア、シンガポール、イラン、コロンビアといった国からも送られ来たね。

イランからもですか!興味深いですね。これだけの作品を集めるために、かなり情報を広める必要があったと思われますが、参加者募集はどのように行われましたか?
アラソルティス:ステッカー・アーティストのほとんどはインターネット上、特にFlickrにあるエキスポ・ステッカーのサイトやフォトログで自分達の作品を紹介しているから、そういった媒体を通じてアーティストにコンタクトしたんだ。ステッカーの送付、交換作業はかなり日常的なことだから、比較的シンプルなプロセスだった。つまり、日々郵便で沢山の小包を受け取ったってこと。数人のアーティストがまとめて作品を送ってきたこともあったよ。参加したい、どんな作品を作っているか見せたい、といったアーティスト達の意欲がすごく伝わって来たよね。エキシビションであろうが、街中の通りであろうが、彼らには場所なんて関係ないんだから!

送られて来たステッカーの中で、実際に展示用に選ばれたのはどのようなものですか?
アラソルティス:選出の主な基準は、送り主自身が作品を作っていることと、「ステッカー・アート」として特徴付けられるステッカーであること。エキシビションでは、ステッカーだけじゃなく、そのステッカーが送られてきた封筒も展示しているんだ。だって、色々な色や大学によってカスタマイズされている封筒が多いから、一緒に飾ることで他とは違うユニークな作品にすることができるからさ。
BHC:ステッカーとしてちゃんと貼れることも採用条件だったよね(笑)。

優れているステッカーの条件とは何ですか?
BHC:何が優れているのかというのは見る人によって異なるけど、シルクスクリーン印刷、レーザーカット、ステンシル、手書きといった様々なプロセスで作られたステッカーが送られてくるんだ。ガッシュ画で描かれているものがある一方で、色鉛筆で描かれているものもある。今だに接着剤の中に描かれているものだってあるよ。
現代社会では、インターネットが都市芸術を世間に広めるカギとなるように思われますが…
BHC:インターネットはステッカー・アートの普及には欠かせないものだと思うよ。EXS 08でそれがはっきり分かったね。

オンラインでのコラボレーションは、どのようなに行われているのですか?
BHC:大抵の場合、あるアーティストが別のアーティストに連絡を取り、すぐに相手のアーティストからステッカーが届くから、同時に自分のステッカーも相手に送るといった風になってるよ。次のステップは手元に届いたステッカーを貼り、作品として写真で世の中に広めること。送った側のアーティストも見ることができるように、写真はフォトシェアリング・サイトにアップするんだ。2人での合作だからね。
アラソルティス:インターネットでこのエキスポを知った人達が作品提供してくれているんだから、エキスポ・ステッカー2008がまさにこれを証明してくれているよね。
国内外の交流によって、ステッカーはさらに発展する思われますか?
アラソルティス:海外との交流は、メディアの生産力を加速させていると思うよ。

オープン前の作業風景から。キャンバス一面に…(写真提供:Expo Stickers 2008)

…作品のひとつひとつをきちんと並べている。送られてきた封筒も作品の一部!(写真提供:Expo Stickers 2008)
ステッカーを見て、今でもどこから送られてきたものか分かりますか?
アラソルティス:それは難しいよ、だって最近の作品は多層構造化されているし、アーティストのスタイルについて話すってことはそのアーティストの経歴、周りの文化や美学を語るみたいなことなんだよ。皆が共通して持っているのは、通りでの活動を目的として作品が作られていること。でも、「ハロー・マイ・ネーム・イズ」ステッカーや、よく知られたアメリカの郵便ラベルを見れば、そのアーティストはアメリカの人だとわかるけどね。
BHC:そうとは言い切れないよ。アーティストって、郵便もののラベルを別の国に送ったりするだろ?

そででも、一目で見分けのつく作品もありますよね?
ジョウ:ステッカーの特徴以前に、その知名度や認知度は、大量生産や人脈、そして結果的に流通によってかなり左右されるよ。
BHC:ステッカーのスタイルについて話すことは、なかなか難しいんだよ。特に165人のアーティストから作品が届き、何ヶ月もかけてそのウェブサイトやストリート・アートと繋がているFlickrのページを見た後じゃね…。
本当にかなりの時間を費やしたんでしょうね!ところで、みなさんのFlickrのサイトでペルーのマチュ・ピチュでのエキスポのステッカーを見ましたが、この経緯についてお話いただけますか?

ボリビアのラパスを通るエキスポ・ステッカーの旅、通過場所に目印を残す…。(写真提供:Expo Stickers 2008)
ジョウ:2008年の初旬、クリティバからボリビアを通って、マチュ・ピチュをゴールにする旅が始まった。陸を使った旅だったから、旅の途中で沢山のステッカーを残すことができたよ。マチュ・ピチュについて言うと、環境を考慮して、バックパックに貼ったステッカーを写真に収めたんだ。それでも特別な場所にエキスポ・ステッカーがあるってことを示すためにね!
この説明で、ステッカーを貼る人の思考が皆にも少し理解してもらえるかもしれないね。つまり、標識の上に好きなだけステッカーを貼ることもできるし、都市の標識にマッチするような目立つ場所に貼る事もできる。でも、マチュ・ピチュの周辺にステッカーを残す意図はなかったんだよ。
クリティバの次に、このエキスポが見られるのはどこになりますか?
BHC:すでにコンタクトをしているサンパウロは今のところ大丈夫そうだね。ブラジルで最大のストリート・アートの動きがある場所だから、決まればとても重要なことになるよ。クリティバのEXS 08が終わる頃までには、何か確定しているといいけど…。

頑張って下さい!もっとストリート・アート活動が世間に広まることを期待しています!アラソルティス、 BHC 、そして ジョウジョウ の皆さん、輝くべき第1回目エキスポ・ステッカー2008のインタビューにご協力いただき、本当にありがとうございました!
オフィシャル・カメラマンのキャロルが記録した展示の制作過程の様子もお見逃しなく!また、クリティバに行く予定のある方は、ぜひこちらにもお立ち寄り下さい!
エキスポ・ステッカー2008
会場:SESC da Esquina
住所:Rua Visconde do Rio Branco, 969, Curitiba, Brazil.
会期:開催中〜2008年6月5日まで
2 コメント
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前述の千社札の方がデザインされてるような。
次回はサイズを統一する制約があると
美しいかもしれないな。混沌は混沌として。
でステッカーが貼られた風景写真をネットで見れたら完結しそうだな。
Posted by: 山本 @ 5月13日2008年
süper site kanka
Posted by: goruntulu sohbet @ 7月22日2011年