トイカメラ:日常を愛おしくする秘密の箱

2008年3月5日 カテゴリー: フォトグラフィー, 国内

トイカメラ:日常を愛おしくする秘密の箱

コンパクトなトイカメラ「Book Camera」で撮った写真。庭に咲く小さな花もトイカメラで写すと、特別なものに見えてくるから不思議!

皆さんは、「トイカメラ」をお持ちだろうか?おもちゃのカメラから生まれる写真は、独特な色合いと味わいのある仕上がりで、多くの人を魅了し続けている。今日のPingMagでは、そんなトイカメラを国内で作り続けるパワーショベルの大森秀樹(おおもり・ひでき)さんにお話を伺ってきた。

作:アヤナ

まず、どのようなきっかけでパワーショベルでトイカメラを扱い始めたのでしょう?大森さんは以前から写真に興味をお持ちだったのでしょうか?

僕は元々、写真を見るのが好きだったんです。初めてトイカメラで撮られた写真を見た時、少しいい加減なカメラで撮られたような雰囲気が面白くて、興味を持ちました。


パワーショベル最初のオリジナルカメラ、「BABYLON 4」。今までとは違う機能を備えた4分割カメラ。

パワーショベルを始めたのは95年ぐらいです。当時、アンダーグラウンドなことをやりたいと思っていて、その一環でビジュアルの道具としてカメラを扱い出しました。僕はそれまで音楽をやっていたのですが、もっと人に受け入れられることをやりたくなったのです。でも“人に受け入れられるアンダーグラウンドなこと”っていうのも、おかしいですけどね(笑)。

「BABYLON4」で撮った写真。

初めはロシアのトイカメラを国内の市場に合うようにしてインターネットで販売しました。当時は日本にインターネットが普及し始めたばかりで、ネットユーザーは自分で能動的に情報を得て、なおかつ、よく分からないものに対してクレジットカードでお金を払うという最初の奇特な人達だったからうまくいったのかもしれない。その後ロシアでも中国でもトイカメラの生産を中止するようになったので、自分達で作ることを決心しました。

「BABYLON4」で撮った写真。

国内ではどのようにトイカメラは受け入れられていったのですか?


可愛らしい本の形をしたコンパクトな「Book Camera」。

元々、真剣にカメラを販売するつもりはなかったので、スペックなどは特に説明しませんでした。ただ、「全てのものを愛おしく変換する秘密の箱」というイメージで、これまでの一般的なカメラとは全く違う「楽観的な嘘を信じなければ付き合えないカメラ」だとアピールしました。すると面白いことに、「自分探し」の一手段として扱われるようになったんですよね。トイカメラで写真を撮ることによって、自分の毎日を懐かしむような、昨日起こった出来事に対しても郷愁を覚える感覚が自然と生まれてきました。

「Book Camera」で撮った写真。

自分達は、トイカメラを毎日持ち歩いてもらって、撮った写真の中に1、2枚、気に入ったものを見つけてくれればいいと考えているので、このように使われるようになって本当に良かったと思っています。時々、「これいいなぁ」と思った写真が自分達が作ったカメラで撮られたものだと分かることがあるのですが、その時は本当に嬉しいですね。

では、もっと沢山の人達に日常的にトイカメラで写真を撮って欲しいと思われますか?


こちらは「Golden Half」。通常のフィルムで2倍の数の写真が撮れるというハーフカメラ。また、基本フォーマットが縦型であるのが特徴。

そうですね。写真はどうしても真面目にやり始めると学校だとか、偉い人の下で学ぶものと思われがちです。でも音楽ならばギターを弾いていても全員がプロになるとは思われないだろうし、CDも自分で試聴して良いのを選ぶわけですから、その点で写真は少し遅れているのです。音楽や映画や文学などから影響を受けて何かやり始めることがあると思うのですが、そのきっかけがトイカメラだという人達が出てきたら面白いですね。


「Golden Half」で撮った写真。

「Golden Half」で撮った写真。

初めてトイカメラを使ってみようと思う人達にお薦めはありますか?

まずは、カメラの見た目で選ぶのが一番ですね。撮られた写真のイメージで選ぶのでも良いのですが、それより見た目で選んだ方が毎日持ち歩きたくなって、どんどん写真を撮るようになると思うんですよね。フィルムも何本か買って、どこかへ行ってとにかく撮ってみるのが楽しいと思います。


「Golden Half」で撮った写真。

「Golden Half」で撮った写真。

「Golden Half」で撮った写真。

「Golden Half」で撮った写真。

では最後に、トイカメラの魅力を一言で言うと?

無駄なところですね(笑)。撮れるものも限られるし、子供の運動会とか、ここぞという所で何も撮れないですから。ただ、打算的ではないところがいいですよね。ちょっと可愛い子なんだけど、付き合ってみたら金ばっかりかかってあまりいいことがない。でも、やっぱり惹かれてしまうという感じですね(笑)。

皆さんもお気に入りのトイカメラを持って、外に出かけてみてはいかがでしょうか?大森さん、今日はありがとうございました!

【お知らせ】
ヨーロッパの伝統的なカメラメーカーAGFAが1950年代〜60年代に生産した素晴らしいカメラの数々を展示販売します。カメラマニアの方は、チェックしてみて下さいね!

Agfes〜AGFAカメラコレクターズフェア〜
会期:2008年3月28日(金)〜4月16日(水)
会場:ロゴスギャラリー(渋谷パルコパート1内)

3 コメント

  1. 大森さんだ!すごーーーく懐かしい。
    ラフォーレのギャラリーを占拠し、
    ホテルを丸ごと占拠した
    LOMO Headz の心意気は永遠です!!

    Posted by: Yukio Andoh @ 3月5日2008年

  2. wo ri ma

    Posted by: 匿名 @ 3月14日2008年

  3. [...] you! home | incoming hURRLs | FAQ | download Voila, the hURRL you reqested …1 hURRLs - PingMag - 東京発 「デザイン&ものづくり」 マ [...] (first hURRLed by mmathias @ 47 minutes ago /// permalink) mmathias [...]

    Posted by: hURRLey welcomes you! @ 3月15日2008年

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