
今年の東京はなんだか雪の多い冬。少し暖かな日もあるが、まだまだ本格的な春の気配は感じられない…。池尻にある世田谷ものづくり学校(IID)の109号室では、東京でもすっかり見慣れたこの雪景色を小さな入れ物に閉じ込めた400点ものスノードームが並ぶ「スノードーム美術館」が開設されている。今日は、スノードーム美術館を運営しているNPO法人日本スノードーム協会の今井康昭さんにお話を伺いながら、小さなスノードームの世界を覗いてみたい。
作:チエミ
まず、どのようなきっかけでスノードーム美術館が開設されたのか教えて頂けますか?
2004年にIIDがオープンした少し後に、IIDからスノードーム協会に美術館を開設して欲しいという要請がありました。日本スノードーム協会は、子供達にスノードームの素晴らしさを伝えていきたいというアイディアの下で活動していますので、廃校になった中学校を再生し、地域に根付いた活動をするIIDの考え方と非常にマッチして、この場所に美術館を開設することになりました。

イエローキャブの形をしたNY土産。

こちらはハワイより。

目覚まし時計のようなパリのスノードーム。カワイイ!

「イタリア・パビリオン」と書かれているこちらのスノードームには彫刻が。
スノードームはコレクターズ・アイテムとして世界中で人気がありますが、こちらの美術館ではどのくらいの数のスノードームを所有していらっしゃるのでしょう?
ここに展示しているスノードームは約400点ですが、倉庫には約5000点を所有しています。我々の考えに共鳴して下さった人達からの寄贈品が殆どです。

もみの木とトナカイ。

こちらは天使。

宝箱のカタチをしたLAのお土産。

珍しい三角の形の恐竜のスノードーム。
ところで、スノードームは1889年のパリ万博で誕生したそうですね?
そうなんです。その年はフランス革命の100周年でもあり、記念にエッフェル塔が建設されました。その時にパリ万博でドーム状の入れ物に水と白い粉、傘を持った男性の人形が入ったエッフェル塔の置物が販売され、それが最初のスノードームだったと言われています。その時に、万博を訪れた世界中の人達がパリのシンボルとなるエッフェル塔が入ったスノードームを見て、自分の街でも作ってみようかと広まっていったんでしょうね。

「スノードーム」と一言で言っても現在では沢山種類がありそうですが、実際はどのようなものが存在するのでしょうか?
一番認知されているものは、クリスマスのスノードームとそれぞれの土地のお土産用のものだろうと思います。あとは、動物シリーズ、白雪姫や星の王子様などのストーリーのあるもの、ディズニーやスヌーピーなどキャラクターものもあります。その他には、時代の背景をモチーフにしたものもあるんですよ。例えば、ベルリンの壁崩壊時のものや、公害で黒い雪が降るスノードームなど風刺的なテーマのものです。

カレンダー付きの猿のスノードーム。

妙にリアル。バッファローのスノードーム。

キャラクター・シリーズ、おさるのジョージ。

くまのプーさん、ハロウィーン・バージョン。

福を呼びそうなスノードーム。「一生平安」!

こちらはエンジェル。

ロマンティック・シリーズより、ウェディング・ケーキをモチーフにしたもの。

同じく、ロマンティック・シリーズより、フワフワの毛に包まれたカップルのスノードーム。


超レア!?ビートルズのイエローサブマリン・スノードーム。

もはや「雪」とは全く関係のない、宇宙人のスノードーム。
ここではワークショップも開催されているそうですね。
スノードーム好きな方は、見るだけでなく「作りたい」と思われる方が多いんです。ですので、スノードーム美術館としてはまだ手探りなのですが、子供達を意識した短時間で簡単にスノードームが作れるフォトドームのキットを使って、基本的に月二回、この美術館でワークショップ行っています。他にも、世田谷区役所やスノードームの展示を行う美術館、カルチャースクールの1日体験コースなども行っています。

ワークショップ内で制作されたスノードーム。こちらはグリム童話をテーマにしたもの。

同じくワークショップで制作されたスノードーム。こちらは動物シリーズ。

ワークショップの様子。

美術館に飾られたスノードームの一部。
では最後にお伺いしたいのですが、なぜこれほどまで沢山の人達がスノードームに魅せられると思われますか?
簡単に言うと「癒し」でしょうね。沢山の人が心の安らぐ場所を求めていて、それがスノードームの中にはあるのではないかと思います。雪の舞い降る小さな世界を見ていると、自然と気持ちが安らいだり、豊かになりますから。
今井さん、今日は有難うございました。皆さんも、お休みの日にはこの小宇宙に心を癒されてみてはいかがですか?美術館には今日ご紹介した以外にも沢山のスノードームがありますので、ぜひ一度訪れてみて下さい!また、ワークショップの情報はオフィシャルサイトよりご覧頂けます。
コメントを入れちゃう!
ウェブマガジン「PingMag」及び、姉妹サイト「PingMag MAKE」は、2008年12月31日をもって休刊いたしました。これまで応援して下さった世界中の皆様、またご協力頂いた皆様に、心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。
PingMagの姉妹版、日本のモノづくり情報を世界に発信中!
PingMagから大切なお知らせ
2008年12月31日
板谷龍一郎:色鮮やかでユーモア溢れる世界
2008年12月29日
マギボン:YouTube発のネットアイドル
2008年12月26日
ベネデッタ・ボッロメティ:たくさんの元気をくれる不思議な絵
2008年12月24日
中銀カプセルタワービル:未来の建築
2008年12月22日
花村えい子:キュートでポップな60年代の少女マンガ
2008年12月19日
日本のハイテクトイレ事情
2008年12月17日
アミューズメント:アートやファッションと融合するゲーム文化
2008年12月15日
HIROCOLEDGE:現代に溶け込む新たな伝統
2008年12月12日
瀬戸正人:ビンラン売りの甘い誘惑
2008年12月10日









