mafuyu:カラフルな手編みのニットアート

2007年12月6日 カテゴリー: イベント/展示会, 国内

mafuyu:カラフルな手編みのニットアート

2007年・6月にオランダのアーネム・モード・ビエンナーレにも出展された作品「MY TOWN IN MY HOME yoshikazu yamagata to mafuyu」。現在は、国立新美術館のSFT Galleryで展示中。

人がお家を着ている?よく見ると、それは家着であり、飾りであり、また遊び道具にもなるニットで出来た作品だった…!mafuyuこと村上真冬(むらかみ・まふゆ)さんは、ニットを使って小物やオブジェなど様々なものを作るアーティスト。今回、PingMagは、そんなユニークな作品を手掛ける彼女に、制作活動などについて色々とお話をお聞きした。

作:リョウコ

mafuyuさんのニットを使った制作活動は、どのような経緯から始まったのでしょうか?

元々はイラストを描いていたのですが、イラストが上手くいかなかった時に、大学の卒業制作で使ったニットのことを思い出したんです。それから、何となくまた編んでみようかなと、流れに任せて活動を始めました。

こちらは2005年の作品から。洋服やマフラーなどの小物が沢山作られた。(Photo:Junya Inagaki、Model:Chisato Kuroyone)

ユニークな形のニット帽。(Photo:Junya Inagaki、Model:Chisato Kuroyone)

遊び心溢れる顔の描かれたニット帽!(Photo:Junya Inagaki、Model:Chisato Kuroyone)

その卒業制作作品とは、どのようなものだったのですか?

大学では油絵やアクリル画を描いていたのですが、卒業制作に取りかかる時、絵という「平面」で表現する世界の中でどれだけ人に伝えられるのだろう?と思い立ち止まったんです。私は平面でそこまで人に何かを感じさせる世界を描き出せないと思いましたし、またその中で表現することに少し物足りなさも感じていました。それよりも、堅苦しくなく、体感出来るアートに対して興味を持ち始めたんです。それからは、鉄の溶接を学んだりしましたが、鉄の固さや特別な場所でしか作れないことに疑問を抱いて、もっと身近で触れたくなるようなものは何か、と考え閃いたのが、固い物から対局にある「糸」だったのです。

三ヶ月間ひたすら編み続けて完成した大きなニットの卒業制作作品。

これがニットで作った一番最初の作品です。袖が飛び出でいているワンピースなのですが、平面に限界を感じた時に、逆に立体にして、平面から出て来るというイメージを表現しました。今の私の作品とは違い、これは黒一色です(笑)。

キラキラ光る素敵なニットの指輪は、2006年の「DRAWING」展での作品。(Photo:Takashi Okamoto)

丁寧に作られた繊細で美しいお洋服。ヴィヴィッドな色もとてもキレイ。(Photo:Takashi Okamoto)

大きなボンボリのネックレス!(Photo:Takashi Okamoto)

元々編み物は得意だったのですか?

実は、習った事もなくて凄く不得意でした(笑)。でも最初にガチガチに習ってしまうと、固定概念で枠を作ってしまうような気がしたんですよね。卒業制作では、技術云々というよりも立体で何かを捉えたいという気持ちがあったので、絵を描く時に絵の具を使うように、その糸を手段、素材として使っただけなのです。ザックリした感覚で、自分の抱いているイメージに糸で近づいていければと思いました。

こちらは2006年に行われた第三回目の展示「otoshimono」の展示作品。(Photo:Kousuke Tamura)

独特な色合いのユニークな形のネックレス。(Photo:Kousuke Tamura)

パンチの効いた中にも、どこかしら可愛さのあるデザイン。(Photo:Kousuke Tamura)

現在、国立新美術館内にあるSFT Galleryで展示されているファッションデザイナーの山縣良和(やまがた・よしかず)さんとのコラボレーション作品「MY TOWN IN MY HOME yoshikazu yamagata to mafuyu」は、人が家を着るというとてもユニークな作品ですね。あのアイディアは一体どのように生まれたのでしょうか?

山縣さんと何回か会う中で、メモを取ったり、絵を描いたりしながら自然とイメージが出て来たんです。ですので、何故「家」だったのかを今は思い出せないんですよ。

中央には白い大きなお城が、色とりどりのお家に囲まれている。(作品:「MY TOWN IN MY HOME yoshikazu yamagata to mafuyu」)

個人的な意見ですが、山縣さんと私は考え方も異なるので、100%同じ想いで作ることはきっと難しいと思います。でも「家」というのは、「帰る場所」「落ち着く場所」「家族とのコミュニケーションの場所」など、どんな形であるにしろ、誰しもの心に存在するものですよね。ですので、もしかしたら彼と私の共通の言語が「家」だったのかな、と後からそのようなことを感じました。

この作品は、1年をかけて、沢山の人々の協力によって作られた。(作品:「MY TOWN IN MY HOME yoshikazu yamagata to mafuyu」)

このように作業内容は、全て紙に手書きで事細かく記録され、ファイルに保存される。

普段はお一人で活動されているそうですが、今回の制作を終えて何か感じられたことはありますか?

沢山の方々が関わって一つのものを作り上げたということが、自分にとって凄く大きなことでした。完成した作品もですが、そこ迄の工程にも大切な意味があったと感じています。

こちらは指輪がはめられた…ティアラ!(Photo:Kousuke Tamura)

表参道の「LANVIN en Bleu」のウィンドウ・ディスプレイの作品。

温もりを感じさせるニットの飾り。

作品を作る時に心かげていることなどがあれば聞かせて下さい。

クスっと笑えて、突っ込む隙がある。良い意味でも悪い意味でも人の心に引っかる作品を作りたいと思っています。色々なものがアートとして存在していますが、美術館に行かなければ観れないなどではなく、アートとは知らずに「あ、そうだった」ぐらいの、もっと身近に感じられるものを作ってゆきたいです。

色とりどりの素敵な手袋。2005年に開かれた展示会「Look . Touch . Image」より。(Photo:Junya Inagaki、Model:Chisato Kuroyone)

2006年の「otoshimono」展の作品、赤いリボンのオブジェ。ほどけた糸を繋ぎ直すのもほどけたままにするのもその人次第。糸を過去に忘れた記憶や物に置き換えている。

手触りの優しいキュートなぬいぐるみ。

素敵な作品を作るアーティストの村上真冬さん。

mayufuさん、今日は本当にありがとうございました!これからも、見ている人の心まで温かくなるような素晴らしい作品の数々を楽しみにしています。

尚、「MY TOWN IN MY HOME yoshikazu yamagata to mafuyu」は、12月24日(月)まで国立新美術館で展示されていますので、この機会にぜひ足を運んで見て下さい!

3 コメント

  1. まふゆちゃん
    まふゆちゃんの、作品を作る姿勢や考えに感動しました^^
    あの帽子を借りたときを思い出しちゃった。
    これからもすてきな作品をつくって感動をもらいたいです。展覧会のときはDMをほしいな。
    なかつぼ

    Posted by: nakatubo @ 12月8日2007年

  2. 家の服が面白そうですね。
    子供の頃にあれば秘密基地にしたかった。
    作り方が知りたいです

    Posted by: tn @ 12月8日2007年

  3. cutie!!

    Posted by: cococoaki @ 1月29日2008年

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