イラスト・シリーズ#3:リー・バスフォード

2006年12月29日 カテゴリー: イラストレーション

イラスト・シリーズ#3:リー・バスフォード

本日のクリスマス・カードは、リー・バスフォードのもの。PingMagでは、彼が2006年9月に行ったJUNの「Meme」展に参加していた頃からその作品に注目していた。最近ではAdam et Ropeの可愛らしいクリスマス・アニメーションも手がけ、今回はPingMagのためだけにダウンロード用の長いクリスマス・カードを作ってくれた!本日はそんなリーの今年の活動や今後の予定について、話を聞いてみた。

作:ウレシカ
訳:山根夏実

リーさん、まずはどのようなお仕事をなさっているのか、ご自分の言葉で説明して下さい。

僕はイギリスのデザイン会社「Fluid」でアート・ディレクターをしていますが、僕個人の作品は、どちらかと言えば、アートとデザインの境目のグレーゾーンに位置するものだと思います。普段はPCの前に座りっぱなしの、スケジュールもきつければプレッシャーも半端じゃない業界にいるので、職場での作品はどんなにアナログっぽく見せようと努力しても、全てにデジタル感が強く出てしまいます。だからそんな環境を離れて作る僕個人の作品は、もっと手作りっぽい雰囲気が滲み出ていますね(そして、事実僕の手はベトベトになり、そこら中が切り傷やささくれだらけになるわけですが)。

「Adam et Rope」のクリスマス・アニメーションに使われた紙の切れ端や切り抜き。

この作品の大半は、手近にあった材料や入手しやすいものでさほど時間をかけずに作られていますが、時にはそういう要素が完成までの手がかりになったりもするんですよね。あとは、原案を元にした有機的な成長や実験、それが秘める可能性なんかも。デジタルとは無縁のこういう作業では、良い意味で「やり直し」のオプションが存在しないわけですが、そんな中で遭遇する嬉しいビックリは大歓迎ですね。

今年はあなたにとってはどんな年でしたか?

2006年は、良いことが沢山ありました。渋谷にある「Adam et Ropé」のモジュール式ギャラリー/店舗が新装開店したのですが、その一環として東京で初の個展を行うこともできました。

リーのアートワーク。時間が許すかぎり、手作りの作業を楽しむとのこと。

あれ以来、イギリスの友人と一緒に作ったクリスマス・イルミネーションのアニメーションを含め、彼らや他の日本の方々と共同でいくつかのプロジェクトを行いました。

今年の前半には、カプコンの依頼でこれまで僕が参加した中では最大のPRプロジェクトを手掛けました。Xbox 360用ゲーム「DEAD RISING」のPRで、ショッピングモールを1000人のゾンビで埋めたりしなければいけなかったんですよ。でも僕自身が一番良かったと感じたのは、僕の個人的な、手作業での仕事の仕方が商業的なプロジェクトにも使われ始めたことですね。先日完成させた雑誌「Paper Sky」用の7枚組のイラストシリーズは、本当に満足の行く結果が出せたんですが、もっとこういうアナログとデジタルを組み合わせた仕事をしたいものです。色々な意味で、あの紙で出来たクリスマス・アニメーションもそうやって出来上がったんですよね…。

あと、つい先ほどユニクロが主催する大規模なTシャツのデザイン・コンペティションで選考に残ったという連絡をもらいました。なんでも、15,000件の応募の中からたった28人しか選ばれなかったとか!

それはすごいですね!一年を締め括る素晴らしいニュースじゃないですか!

2006年9月の「Meme」展で公開されたリーの作品の一部。

「Meme」展のポスター。

来年、楽しみにしていることは?

楽しみにしていることは沢山ありますが…僕にとっての一番は、個人の仕事にもう少し専念することでしょうか。ここ数年の間、成長も進展もありましたが、この一年間で自分がどういった方面に向かおうとしているのかが今までよりも明確になって、僕としてもそれが本当に楽しかった。あと、この4年間はずっと欧州で「バイオハザード」のパッケージングデザインやPRを手掛けてきましたが、来年のPRは盛大になる予定です。それから、イギリスでパフォーマンス・アートの大きなフェスティバルが開催される予定なので、その準備もあります。個人的な活動では、アウトクラウド・コレクティブが興味深い展示会やグループ・プロジェクトを企画していて、それに参加する予定です。 あと、ここ数年間日本語の勉強もしてきたのですが、本当はそれにもっと力を入れないといけないと思ってます。でも、仕事でなかなか思うようにいかないわけで…。


「Meme」展に出展されていた積み木の文字。

車庫で作業するリー・バスフォードさん。

最後に何か一言ありますか?

僕自身もPingMag読者なので、PingMagの皆さんと読者の方々が素晴らしい新年を迎えられるよう祈ってます。来年がもっともっと良い年になりますように!

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