
ふらりと立ち寄ったショップやカフェで行われている展覧会。大抵は無料で公開されていることもあり、趣味でアートをやっている人や、美大や専門学校に通う学生達のまだ若々しい作品が多い。しかし、ここ最近、その種類の展覧会にも刺激的な作品が数多く見られるようになった。来週12日まで原宿のショップ、55DSL TOKYOで行われている澁谷忠臣(しぶや・ただおみ)による「COLOURS」展は、「立ち寄って良かった!」という気分にさせられる展覧会だ。
作:チエミ

明治通りを表参道から代々木方面に向かい、ラフォーレを少し過ぎた辺りで右折する。ー 東京在住なら知らない人はいないだろう、そこは通称「裏原」と呼ばれるファッション・エリア「裏原宿」。週末、平日関わらず若者で溢れ返るそのエリアに、55DSL TOKYOも店舗を構える。
55DSLは、DIESELの代表レンゾ・ロッソ氏の息子であるアンドレア・ロッソ氏によって1994年にスタートしたストリート・ファッション・ブランド。映像クリエイター達とのコラボレーション企画DIESEL DREAMSや、DIESEL U MUSICなど、ファッションという枠を超えてクオリティの高いデザインや音楽をサポートしているDIESEL同様、55DSLもまたアートや音楽への関心度は高いようだ。

澁谷忠臣の「COLOURS」展は、55DSLによってサポートされている国際的なアート・プロジェクト「Poo on Art」の東京版・第6弾。「Poo on Art」は、ニューヨーク・ロンドン・東京・ミラノの4都市で、公共財産の破損とみなされるストリートアートへの評価を高めるために行われている。このプロジェクトで求められるものは、チャレンジ精神、オリジナリティー、そしてブランド化する必要のないユニークな風刺。そして選ばれたアーティスト達は、ショップをキャンバスに見立て、自由に表現することが許される。

澁谷忠臣の「COLOURS」展@55DSL TOKYOより

澁谷忠臣の「COLOURS」展@55DSL TOKYOより
「COLOURS」と名付けられた今回の展覧会では、その名の通り、色彩溢れる作品の数々が店内の至る所に展示されている。オブジェクトを直線で再構築するという手法で描かれた彼の作品は、70年代に活躍したチャック・クロースの現代版といった感じだろうか。

澁谷忠臣の「COLOURS」展@55DSL TOKYOより

澁谷忠臣の「COLOURS」展@55DSL TOKYOより
ヒップホップの要素をふんだんに取り入れている澁谷忠臣は、現在までに、DJ UPPERCUTのプロモーション・ビデオ、イギリスの音楽カルチャー誌「STRAIGHT NO CHASER」への作品の提供、また、CDジャケットやテキスタイルデザイン、クラブイベントのフライヤー、ロゴマークデザインなど、国内外で幅広い活躍をしている。

DJ UPPERCUTの映像も店内で放映中

こちらは壁にかけられた作品

ショーウィンドウに飾られた作品

「SHIBUYA TADAOMI Tシャツ」は、55DSL TOKYOにて限定発売中
一見、コンピューターか定規を使用して描かれたような作品だが、近づいて見てみると、しっかりと手描きの跡が見られる。「デジタルっぽいのに、アナログ」。澁谷忠臣の作品の良さは、そんな所にあるのかもしれない。


4月末より行われていたこの展覧会が見られるのは、あと一週間。原宿に行く機会があれば、ショッピングの途中にふらりと立ち寄ってみてはどうだろうか。
4 コメント
ウェブマガジン「PingMag」及び、姉妹サイト「PingMag MAKE」は、2008年12月31日をもって休刊いたしました。これまで応援して下さった世界中の皆様、またご協力頂いた皆様に、心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。
PingMagの姉妹版、日本のモノづくり情報を世界に発信中!
PingMagから大切なお知らせ
2008年12月31日
板谷龍一郎:色鮮やかでユーモア溢れる世界
2008年12月29日
マギボン:YouTube発のネットアイドル
2008年12月26日
ベネデッタ・ボッロメティ:たくさんの元気をくれる不思議な絵
2008年12月24日
中銀カプセルタワービル:未来の建築
2008年12月22日
花村えい子:キュートでポップな60年代の少女マンガ
2008年12月19日
日本のハイテクトイレ事情
2008年12月17日
アミューズメント:アートやファッションと融合するゲーム文化
2008年12月15日
HIROCOLEDGE:現代に溶け込む新たな伝統
2008年12月12日
瀬戸正人:ビンラン売りの甘い誘惑
2008年12月10日











この方の作品はクラブイベントのフライヤーで既に拝見していました。(Better Daysというイベントです)とても気に入って壁に貼ってタッチや幾何学的な表現に「自分も平面構成、やり直おそっかな・・」なんて気分にさせられていました。
Posted by: innie @ 6月8日2006年
みなさんが目にして気になったデザインなどを、ここでもう少し詳しく紹介できたらと思っています。
ですので、「この人が気になる」とか「この展覧会についてもう少し知りたい」というのがありましたら、ぜひメールを下さいね。
Posted by: chiemi @ 6月13日2006年
[...] +CruzとW+K Tokyo LabによるDJ Uppercutのミュージック・ビデオは、以前PingMagでも紹介した澁谷忠臣のイラストをフィーチャーした作品。澁谷独特の“オブジェクトを直線で再構築する”という変わった表現方法が、このミュージックビデオを印象深くさせていた。 Olivier GondryによるThe Vinesのミュージックビデオ「Any Sound」 Ben Hibon / Blinkincによるショート「Code Hunters」 [...]
Posted by: PingMag - 東京発 「デザイン&ものづくり」 マガジン » Archive » SHOTS in Tokyo at スーパーデラックス @ 8月2日2006年
澁谷忠臣:COLOURS good post1010
Posted by: air multiplier @ 4月21日2012年