
トレンドは、ウェブデザイン界を支配している…。意識していないと思うけど、僕たちは普段からクリックするだけで何千というウェブデザイナーの仕事の数々を見ることができる。ちょっと不運だけど、このアクセスの容易さはウェブデザイナーの間で「トレンドの浸透」の必然性を作り出している。でも、トレンドが生まれては消えていくのはいつも同じ。今日は、僕が予想する“今から6ヶ月で嫌気がさすウェブデザインのトレンド”をいくつか紹介しよう。アクセスの容易さのせいでデザイナーたちが社会的に作りあげてしまったデザインのトレンドとギミックをここでおさらいすれば、死の宣告がなされる時がきっとキミにも分かるはず…。
作:ジョン
訳:チエミ
まずはじめに一言:僕もみんなと同じくらいデザインのトレンドを追うことに罪悪感を感じていることを忘れないで欲しい。
じゃあ早速、当時は最高に“クール”だったはずなのに、今となっては見るのも恥ずかしいウェブデザインのトレンドを紹介。

ピクセル・フォント
ピクセル・フォントが流行りだしたのは、確か90年代後半ぐらいだったと思う。当時は、どんなデザインでもピクセル・フォントを使えば、突然「オシャレ」に見えた。ピクセル・フォントは、普通のフォントにはなかった未来的で、技術的で、特別なクオリティを与えてくれた。ジョシュア・デイビスのようなフラッシュの教祖達によって広められたピクセル・フォントは、ウェブデザイナー達にスクリーン上に書き込める便利な方法を提供した。でも、ユーザーがページをスクロールするよりも、画面に顔を近づけたいと思う訳ないはず。ちなみに、その分かりやすい例がK10k。今だにこんなサイトが存在しているなんて…。

リンクに見えないリンク
もうひとつのおかしなデザイン。ウェブサイトをより芸術的に見せるため、リンクをなるべく目立たせないようにしようとする時代があった。リンクの下にアンダーラインを引かず、テキストとはちょっと違う色を使ったりなんかして…僕たち、本当にバカだった…。だって、どんなユーザーがそれをクリックすると思う?大人気のflickrみたいなサイトは、シンプルで美しいアンダーラインを活用していて、本当に分かりやすい。

コントラストの低さ
あれは、90年代の後半だった…。そう、ウェブデザイナーの唯一の武器が、#CCCCCC(明るめのグレー)、#999999(ちょっと暗めのグレー)、#666666(ちょっと暗めのグレー)、#333333(暗めのグレー)を使うことだった時代。当時、コントラストを低くすることは、すごく「カッコイイ」と思われていて、とりあえずグレーを使っておけば何とかなったものだった。そこにあえてオプションを追加するとしたら、グレーの中に派手なピンクやオレンジのロゴをきかせて、上級者ぶることだったっけ。
何度も言うようだけど、僕は決してデザインのトレンドを嫌っている訳じゃない。実際、僕はみんなと同じぐらいトレンディなデザインのお世話になっている。だけど今のトレンドはあまりにも分かりやすいから、半年から一年くらいすればどうせみんな完全に飽きてしまうだろう。そして、次のトレンドをweb 2.5a のデザイン・ギミックとかなんとか呼びながら消化不全のまま吐き出して、かっこいいものとしてまたウェブデザインに取り入れていくだけなんだ。

アプリケーションみたいなアイコン
デスクトップ・アプリケーションで使われているようなアイコン。これに関しては、仕方ないという面もある、というのも今の状況がそうさせてしまったから。ウェブ・アプリケーションが急速に進化してきたおかげで、これまでデスクトップ・アプリケーションでやってきたことをウェブ上で行うことが増えてきた。写真をまとめる、Eメールをチェックする、書類を書く。こういったウェブ・アプリケーションでの複雑なアクションは、デスクトップ・アプリケーションでは様々なメタファーで表現されてきた。(例:「ディスクのアイコン」で “保存”、「空のページのアイコン」で “新規のページ”など)
このトレンドとクオリティの高いフリーアイコンのライブラリの数々が組み合わさった結果、ウェブの世界は小さなアイコンだらけになってしまった。これらのアイコンの意味は、いかにひとつひとつが上手くメタファーを表現できるかにかかっている。

スーパーマーケットのシール風なボタン
ユーザーの注意を引く一般的な方法として、僕は本当にスーパーマーケットのシール風なボタンが気に入っている。キッチュなのに万能で、基本的な人の心理をついているところがいいじゃないか。スーパーマーケットのシールの意味が分からない人なんていないはず。ウェブユーザーとして、またスーパーマーケットの利用者として、僕だってそれに注目しなきゃってことは分かっている。
でも実生活では、スーパーマーケットのシールは、乱用されることでその価値を下げている。もし僕が同じようなシールが貼られた商品がズラリと並ぶ場所にいたとしたら、おそらく目を向けることはないだろう。よく分からなくなってしまうか、その数が多すぎて注意を払わないかのどちらかに違いない。
ここでひとつ出せるヒントがあるとすれば:ウェブサイトにスーパーマーケットのシール風なボタンを1コ以上使わないこと!

グラデーション!
本当は、“大きいフォントサイズとグラデーション”って書こうと思ったけど、大きいフォントにはもうちょっと頑張ってもらいたいので、書くのはやめることにした。でも、グラデーションは…。グラデーションは、個性を出すのにちょうどいいこともあって、他のウェブデザインのトレンドよりも判断がちょっと難しい。37signalsが作ったウェブサイトのいくつかをちょっとここで見てみよう。ブログ、プロダクト、パブリック・フレームワーク。気づいたと思うけど、これらは全部、グラデーションを上の方に使ってるよね。安っぽいトリックなのか、はたまたブランディングのアプローチか?個人的にはよく分からないけど、先にこの手法に気づいていたらなぁとは思ってる。

ピカっとした輝き
これを責めるとしたら、相手は絶対にアップルだと思う。ピカピカと輝くあの感じは、OS Xのアイコンや、アプリケーション、ダッシュボードの出現で常に人気を保ってきた。そして今となっては、ピカピカと光るタブのナビゲーション、ピカピカボタン、ピカピカロゴと、本当に何もかもがピカピカになっちゃった!

過剰なビジュアル・エフェクト
トーマス・フックス…。この男が、Javascriptを簡単にしすぎたことが悪夢の始まりとなってしまった…。最近は、本当に訳の分からないビジュアル・エフェクトが沢山出回っている。たとえば、「コメントを書く」をクリックするとコメントフォームが自動的に出て来たり、メニューバーがページのどこかに突然現れたり…。まったく今は、Effect.Fadeの混乱期だよね。でも、僕は決してJavascriptのエフェクトに問題があるって言ってる訳じゃない。もっと役に立つエフェクトの使い方ができないかなってことなんだ。例えば、ユーザーが何かを消去してしまった時、そのままただ消えてしまう代わりに、ゆっくりとフェイドアウトさせることが出来るんじゃないだろうか。それって、すごく便利だと思わないかい?
21 コメント
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まずいワラタ(;´Д`)よくツボを心得てらっしゃる!
Posted by: ballistyx @ 5月2日2006年
ballistyxさん
「あのトレンドも死にそうだ」っていうものがあったら、ぜひお知らせくださいね!
Posted by: chiemi @ 5月2日2006年
Engadget風の変則3ペイン、文書幅同等の画像サイズ(eg;480px)、wordpressベースなのに使ってるソフトにリンクせず自社開発風に見せかける、翻訳調の浮いたキッチュな文体、この辺りもそろそろやばそうですね。
Posted by: ナナシ @ 5月2日2006年
Webの世界ほど、この表現は古い(極論:死)と語るメディアもないのでは。絵作りの作業で、構図・配色・質感の3つが必要で、現実世界へより結びつける力が強いWebページは、質感がもっと強調される方向へも一方で向かうと思います。グラデーションも質感のあるボタンも、一つの表現として大切だと思います。
Posted by: 1970 @ 5月4日2006年
Is full screen width flash page already dead?
Posted by: Namy @ 5月8日2006年
斜め向いた矢印とか
Posted by: presidente @ 5月11日2006年
その昔、話題になった「くたばれ!チープなウェブサイト」を思い出しました。面白いね。是非シリーズ化してほしいです。
Posted by: チーキー @ 5月19日2006年
普通白地に黒が大半だけど
白地にちょっと文章は黒を薄くする=見にくくなる。
itmediaとかもそうなった。
Posted by: neet @ 5月25日2006年
ちなみに、その分かりやすい例がimgsrc。
IMG SRC
http://imgsrc.jp/
今だにこんなサイトが存在しているなんて…。
Posted by: 匿名 @ 5月27日2006年
IMGSRCこれはひどい
こんなのがW3Cのメンバーなの?
Posted by: os @ 6月11日2006年
乱暴な記事だと思いました。
特に後半、死の宣告の4点。ディテールだけを論じることには意味があるとは思えません。どのような目的、状況で、どう使われるかという観点が必要ではないでしょうか。
画像の質感がチープなのは確信的にやっているんですか。他の方の記事や特集に比べて、この質の低さはなんでしょう。「本当に何もかもがピカピカになっちゃった!」には失笑です。
Posted by: tak @ 7月12日2006年
やったったね、きっと何かの政治的な理由で他の記事との差を認識しつつも載せることになっちゃってるんだろうね。やっぱWEBデザイナーってこういう手先のこちょこちょしたところに注目して森を見失うかのような、そんな帰来があるのかしら?と思ってしまったこのページの質に死の宣告。
Posted by: Mexico Art Director @ 7月18日2006年
ちえみさんは訳しただけでしょーに
Posted by: sam @ 7月26日2006年
[...] ついでにこれにわらった。まあ、こんな見方もできるかな。Pingmagもたいしてかわらないとおもうけど、ここまでいうなら、そこまでいってみてからいっておくれつう感じ。 pingmag Design» Icon» Web design» [...]
Posted by: Rhythm Collision wordpress : Free Icons - Maxpower @ 8月30日2006年
ピクセルフォントがかっこいい時代。
あったね
ピカピカアイコンがかっこいい時代。
あったあった
現在それらはあまり使われなくなったけど、逆に、今使われてるデザインて洗練された結果なのかい?
僕はそうは思わないけどな きっとFlickrさえ、半年後には”古い”と言われているよ
もちろん、このしゃべりもね
ばかだったよね僕達。
ジョン。君はいつもそういうやつだけど、僕達がばかなんじゃなくて、ただ単に
「トレンドじゃなくなった」
ただそれだけのことなんじゃないかな
みんなどう思うかな
Posted by: matsuura @ 12月28日2006年
[...] Posted in essay by kuma on the January 25th, 2007 PingMag - 東京発 「デザイン&ものづくり」 マガジン » Archive » ウェブデザ
Posted by: ZeroMemory Bookmarks » PingMag - 東京発 「デザイン&ものづくり」 マガジン » Archive » ウェブデザインのトレンド:死の宣告 @ 3月27日2007年
記事に全面的に同意。
うぇぶでざいなあが恥ずかしげもなく他人のトレンドを追うだけのデザインをひけらかす。
web2.0的デザイン(笑)にはかなり食傷気味。
コメントしている批判的なきみたち、まだピカピカやってるのかな?笑
Posted by: tetsu @ 6月20日2007年
数年前の記事にコメントをかくのもなんですが…
トレンドを皮肉っても90%以上のデザイナーはトレンドを取り入れてるのだから、誰も文句は言えないでしょう。新しいものはやがて古くなるのだし、トレンドとはそういうもので宿命だと思います。そして忘れかけた頃にまた繰り返されるのもトレンド。
誰もトレンドを馬鹿にはできない。
Posted by: Gotty @ 9月7日2007年
確かに昨今のデザインはどれも似ている。
一部上場企業のグローバルナビゲーションはすべて同じに見えるのは私だけであろうか。
技術的に同じもの、もしくは似ているものであっても、それをどこに、どのように見せるために使われているかが重要であって、やはりトレンドのもととなったページはそれだけの力があり、joshuadavisしかりのこっていくのだなぁ~と。
img srcはとてもうまく演出できていると私は思います。
Posted by: 匿名 @ 10月26日2007年
[...] PingMag - 東京発 「デザイン&ものづくり」 マガジン » Archive … [...]
Posted by: 死をデザインする | ってどうよブログ @ 10月1日2009年
で、死んだのはPingMagだったわけだ。
Posted by: ponk @ 11月28日2009年