有機的なものが好きな僕だが、その思いを改めて感じる事になるイベントがあった。デジタル音楽が発展し、「Video iPod」や「Logic Pro 7」が市場に出ている今日、モーガン・フィッシャー(Morgan Fisher)のような優れたミュージシャン/コンポーザーが今でも高く評価され、ミュージックシーンに影響を与え続けているのを見るのはなんとも気持ちのいいものである。
僕のオルガンとその他の鍵盤楽器への情熱は、おばさんの家で、電子オルガンを弾いていた頃から始まった。家族が買い物で出かけているときは、父さんのステレオでスティービー・ワンダーの曲が大音量で聞いたものだったし(彼の最近のシーンへの復帰をとてもうれしく思う)。Jamie Lidellのアルバム「Multiplicity」や、Bob Moogのドキュメンタリー映画が今年リリースされたが、この2人のアーティストからも、モーガンの意図と近い挑戦が感じられる。つまり、まるで優れたミュージック・ソフトウェアで作ったかのような音が、実はライブ・パフォーマンスによって作り出されており、生の創造力にあふれている、という点だ。
2セット行なわれたうちの前半の演奏は、モーガンのアヒルへの愛から始まった。Electroplezなどのツールで、彼の声はサンプリングされており、その後他の楽器がつぎつぎと取り入れられ一曲を構成していた。Mathew Herbertなどのコンテンポラリーが、どこで文化的影響を与えたのかとても分かりやすかった。
演奏が盛り上がるにつれ、今夜の客層が、実に広い事がだんだんと明らかになって来た。後方で楽しむハードコアなファンもいれば、前方で釘付けになっている熱心な新しいファン達もいた。アンビエントな振動音から、エロティックなファンクまで、さまざまなムードに包まれた今夜の演奏で、僕は倉庫にしまい込んでいるレコード達をすべて引っ張りだして聴きたくなった。
モーガンが東京でずっと成功している理由は(彼は、もう20年以上も東京に住んでいるんだけど・・・)、日本では、いろんな種類の実験音楽が愛されているせいだと思う。彼が将来、Luke VibertやSigo Rosなどのアーティストや、まだ名も知られていな地元のバンドと共演するのを見たみたいと思った。
彼の培ってきたものと、彼のものづくりへの静かな情熱に、誰もが心打たれた夜だった。
作者:リチ・ワレット
© 2005 www.graphicboutique.co.uk
訳:キョウコ
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演奏中のモーガン・フィッシャー
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演奏中のモーガン・フィッシャー
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モーガンの楽器
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