PingMagは、様々な「ものづくり」にスポットをあてるマガジンだ。ある日「ニュースをつくる現場ってどんなもの?」そんな疑問をもった私は、早速潜入取材を試みる事に。幸運にもTBSで、「筑紫哲也NEWS23」の舞台裏をのぞかせてもらう事になり、浮き足立ってスタジオに到着すると、すでに筑紫さんはニュースのミーティング中。ニュースにはカジュアルすぎるくらいのシャツ姿に少し驚いた。
放送が始まるまでの時間、TBS内を見学してまわったが、最新のニュースを載せてエンドレスで吐き出されるファックス、様々な番組が映し出された何十台ものモニター、「ヨーロッパ」「中国」「イラク」とタイトルが付けられた謎のファイル達、とにかく右を見ても、左を見ても、興味深いものばかり。(ファイルの中身、覗いてみたかった!)
スタジオには、独特の雰囲気があった。興奮、ストレス、あせり、そして緊急の差し替え。部外者の私もピリピリとした空気を肌で感じる事ができた。ところで、ヨーロッパ人の私の目から見て不思議に映ったことがある。それは、みんながギュウギュウに隣り合わせて座っている事だ。机の上には、やっとラップトップ一台が置けるほどのスペースしかないし・・・。
話を戻そう。筑紫哲也さんが、こちらのミーティングからあちらのミーティングへと駆け足で移動する。でも、いつもの落ち着いた様子をまったく崩す事はなく、忙しい中でも、時々リラックスした表情で笑顔を見せている。すごい精神力だ!いよいよ放送が開始。今日の話題の中心は、もちろん衆院選について。筑紫さんは、その独自の批評眼と、折々論争を呼ぶ発言でも知られているが、選挙について白熱した議論が交わされる。番組放送中は、私達は調整室で見学させてもらった。調整室とは、隣のスタジオで収録が行われている間、生で映像、音声を集め、実際の番組として組み立てている場所だ。
放送終了後、筑紫哲也さんとのコンタクトに成功!少しお時間をとっていただき、TBSでのお仕事について、話を伺った。
NEWS23が放送4000回目を迎え、TBSから表彰されたとお聞きしました。おめでとうございます。番組であつかうニュースについてですが、誰が「今日取り上げるニュース」を決定されるんですか?筑紫さんがお決めになるんですか?
それは、とても日本的なやり方で決められます。相互理解とでもいうか・・・。時々は、私が主導権を握る事もありますし。だいたいにおいて、私が番組の「編集長」だと言っていいと思います。
番組のために、筑紫さん個人では1日どのくらいの時間をかけて準備されるんですか?
例えば、政治家と食事に行って、彼等の考えをより理解しようとしたり・・・。そんな、オフィス外での時間もあるので、「何時間」とはっきり言うのは難しいですね。いつも正午頃に、TBSから番組のおおまかな進行表がファックスで送られてきます。その後、電話での話し合を行って、オフィスに到着するのは、夕方です。いくつかのミーティングの後に、最終的なミーティングが9時30分からあり、そして、番組の放送はほぼ11時からですね。
NEWS23のスタッフは、何人ですか?
直接的なスタッフ、番組専属のスタッフは、だいたい30人くらいです。ただ、毎年年の瀬にスタッフで記念写真を撮るんですが、番組制作において、実際には本当にたくさんの人間が関わっているんだという事に気付き、驚かされますね。カメラマン、編集、メイクさん・・・数えきれないくらいです。
NEWS23で、筑紫さんが個人的に一番大事にしている事はなんですか?ゴールは?
簡単に言ってしまうと、情報を多くの人に伝え、何かしらそれについて考えてもらう事ですね。物事を大局的にとらえ、自分の意見を一人一人に持ってもらいたいと思います。
長い間キャスターとしてご活躍されてきましたが、振り返ってみていかがですか?また、なにか将来の計画はありますか?
この仕事は、「ここまで」と区切るのがとても難しい仕事ですね。もっと早くに、引退しようと思っていたんですが、いつも何かが起こる。伝えたい出来事が現れる。そんなわけで、この年齢にはきつい仕事ですが、いままで止まらず走り続けてきました。いつでも、「もっと先」がある仕事です。
今日はありがとうございました!
作:ウレシカ
訳:キョウコ

TBSの北玄関

ミーティング中の筑紫哲也氏

無限に吐き出されるファックス

モニターの数々

TBS書類入れ

TBS社会部

番組内で使われた、選挙のポスター

「ヨーロッパ」「中国」「イラク」のファイル

ギュウギュウの職場

緊急の差し替え

本番前、最後のミーティング

本番で使われる原稿

放送中!

収録が行われているスタジオの様子

調整室

調整室

モニターに映し出される、スタジオのカメラからの映像と、放送されている映像。

放送されている映像

放送後のミーティング。その日の反省点などがあげられ、よりよい番組作りにつながる

空席が目立つが、0時をすぎても、実際にはたくさんの人が働いていた。
2 コメント
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「ものづくり」の枠で、newsの現場が見られるなんでとても新鮮な驚きでした。ページを開いた途端、身を乗り出してしまいましたもの。
幅の広い「ものづくり」の選択、これからも楽しみにしています。
Posted by: nabe @ 8月25日2005年
NEWS23:ニュースの舞台裏 good post888
Posted by: air multiplier @ 4月21日2012年