
本日のゲストは遠山正道さんです。遠山さんは、「無添加、食べるスープ」で有名な フードチェーン、スープストックトーキョーの創設者でもあり、アーティストとして個展を開かれるなど、多方面でご活躍さてれいる方です。それでは、よろしくお願い致します。
作者:キョウコ
スマイルズの遠山です。スープストックという飲食チェーン店の代表をやっています。店舗数は、今度の静岡が30店目になります。スープストックは会社は平均年齢30歳ととても若い会社です。
三菱商事でサラリーマンをやりながら、スープストックトーキョーを起業しました。今日は、何が起業のきっかけになったかなどを話したいと思います。
会社に入って、建設の仕事などをしていたんですが、サラリーマンをしながら 絵を描いていました。たとえば、雑誌ポパイのイラストや、歌手のユーミンさんのコンサートの絵など。でもひとつの区切りとして、30代のしかも早い時期に、なにか面白い事をやろうと考えていました。そこで、33歳までに個展をやろうと思い立ち、一年間で70作品描きました。ある時、個展が出来る事になり、喜んで友人に伝えたら、「そんなのは、まだゴールじゃないだろう?」と言われて、ハッとしました。

個展で出展した作品70点が全部売れたことは、自分の中では 大きなイベントで、自信にもつながりました。ただ、個展の前に、友人に言われた言葉が頭に残っていて、「自分に何が出来るだろう?」と思って考え始めました。三菱のサラリーマンとしての自分と、アーティストとしての自分、これを使って何が出来るか?出てきた、キーワードは「企業性と個人性」でした。アーティストのように、自分でつくって、自分で評価してもらえるものをやりたいな、と思ったんです。ちょうどその頃、勤めていた三菱の関連会社である、ケンタッキーフライドチキンを担当させてもらうことになり出向しました。
ケンタッキーでは、新規事業部というところに配属になり、チキンの事なら、もっとほかに分かる人がいるから、その他で何が出来るかを考えました。そして、低投資、高感度というキーワードを思いついたんです。

その頃、スープを飲んでいる女性の姿が頭に思い浮かびました。そして、「スープのある一日」という企画書を、物語形式で書きました。その時から、頭の中にはスープストックというお店の姿が、かなり細かく出来上がっていたんです。その「スープのある一日」を97年にプレゼンして、一年で40種くらいのスープを作り、そして一号店をオープンしました。それは上手くいきましたが、3年後には、ケンタッキーへの出向期間が終わってしまうことになっていたので、三菱の社員のまま、三菱の中で、新たに会社を作ることになりました。そして、スマイルズが設立されたんです。
3店舗目に大きな店を「溜池」につくりましたが、それが失敗し、思うようにお客が入らず、赤字が出てしまいました。逆に、恵比寿の小さな店は、成功しました。そこで、低投資・高感度に戻ろうと考えた訳です。店をどこにつくるかなど、ちゃんと考え、長くみんなに愛される店を作りたいんです。
なぜ、スープストックトーキョーが受けたか、というと、一言で言うと、商品の質がいいからだと思います。無添加でやっていますし、まじめな内容をファストフードという商売に組み込んだからだと思います。だから、安くはないですが、評価してもらっています。
99年に一号店。2000年に会社「スマイルズ」が出来ました。ここ1、2年でいいスタッフが集まってきたので、これから、色々なことにチャレンジ出来る体制が出来てきました。

社員には、全員同じバインダーを配りますが、そのバインダーの最初に、企業理念が書いてあります。スマイルズらしさ、というのを考えて、企業理念の中にある、5つの言葉が出来上がりました。
低投資・高感度
誠実
主体性
作品性
賞賛

誠実さについての、エピソードを紹介します。ポスターの写真に、京急列車が走る土手のホームレスの人の青いテントが写っていて、京急からクレームがつきました。ただ、これも日本の現実の姿だ、この写真は美しいなど、意図をちゃんと説明したら、分かってもらえました。主体性は、人が動くまえに、自分が動くという事です。作品性は、アートの作品にサインを入れるように、ちゃんと自信をもって 各々サインしているつもりで作ろう、という事ですね。賞賛は、人にほめられたいし、仲間がいい事をしたら、ほめてあげたい、とそう思います。

この5つの言葉は、会社の中で生まれた言葉なので、社員もよく使っています。自分達らしさがでていると思いますね。この会社はまじめな会社で、 良い面と悪い面があります。例えばまじめすぎて、失敗を恐れたり、といった風な事です。三菱商社の時代は、商品を自分が納得する前に、お客さんに提供したりしていて、その事を反省していました。それに対して、今やっている事は、自分たちで満足いくものをつくって、それをお客さんに提供しています。

今、会社として自分たちが納得できるものを提案していける事が、すごく嬉しいですね。「このくらいでいいか」という妥協がなく、皆がちゃんとやっている、という自信があります。


質問コーナー
「今日980円のセットを食べた。いい意味で普通においしかった。週に一回はいきたい感じ。」
「また、980円は安くはないが、店の雰囲気がよかった。トレーが木であったり、よくデザインされていると感じた。」
「企業の戦略などを教えて欲しい」
実は、スープはかなり質にこだわっている。ですので、決して高いとは言えないと思います。また、デザインに関しては、たしかにこだわっていて、女性客が8割です。もう少し、男性が入りやすいお店にしたほうがいいか、と考えているところです。ターゲットは、0歳から100歳までです。またデザインでは、スープがカラフルなので、その他のインテリアはなるべく白黒にしました。また、白黒だと、印刷なども安いし(笑)「信頼できる」インテリアにこだわっています。

「スープを思いついてから、企画書を書くまでにどのくらいかかったか?苦労は?」
個展をやった時期でもあったし、すごく気持ちが盛り上がっていて3ヶ月くらいでだーっと書きました。ビジネスとしても成功するように考えました。「巧みと仕組み」の組み合わせです。物語形式をとったのは、「すごくやりたい」というのが伝わると思ったからです。映像が思い浮かびますし。

映像といえば、人事部が演劇を取り入れた教育を考えています。お店はステージのようなものだから、表現力をつけていきたいですね。入社式では演技もとり入れたんですよ。将来、10年後ぐらいに会社として映画を作りたいと思っています。

「スープストックはネット上で販売は?」
ウェブ上で、スープの通販を始めました。もう一年になります。段々とセールスが上がっています。季節でクリスマスとお中元時期は売り上げが多いですね。ネットでは、将来グッズなども売りたいと考えています。
今日はありがとうございました。
・スープストックトーキョー
・ルーの専門店「Tokyo Roux」
3 コメント
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初めてこの記事を拝見した、就職活動中の者です。
実はぼく、現在スープストックトーキョーさんの企業である、スマイルズさんの選考に参加させていただいています。
ぼくがこの企業に興味を持ったのは、最初は単に「かっこいい」と思ったからでした。
徐々に調べていくうちに、早い段階でマネージャーを任せていただける、プライベートを大切にされている、などを魅力として感じることが出来ました。
しかし、やっぱりこの企業の魅力はかっこのよさ。社長然り。社員の方然り、店舗然り・・・。
白と黒の装飾だったのは、「スープを映えさせるため」だったことを、この記事を読んで初めて知りました。
やっぱり、かっこいい…。
有難うございました、この企業をさらに魅力的に感じることが出来ました。
Posted by: tutti @ 2月18日2006年
『横浜ほにゃらら日記』というブログをやっております。紹介させていただきましたので、ご報告まで。
http://honyarara.livedoor.biz/archives/50222678.html
http://honyarara.livedoor.biz/archives/50209085.html
Posted by: アリーマ @ 4月1日2006年
遠山正道:Soup Stock Tokyo good post872
Posted by: air multiplier @ 4月21日2012年