日本とドイツのデザイナーが、作品について語る公開セミナー、ドイツ・デザイン・ラボ第4回目が、代官山のヒルサイドテラスで行われた。ドイツ人ゲストスピーカーにはハンブルグのムタボーアからハインリヒ・パラヴィチーニ、ベルリンのヌル・アインスからクラウス・ドリュッペル。日本側のゲストは、佐藤卓と松永真。
ハインリヒ・パラヴィチーニの「ドライブ・スタイル」についての話はとっても面白かった。学生時代からBMWのデザインを手掛けて来たハインリヒ。所属するデザイン事務所「ムタボーア」は、車関連のコミュニケーション・デザインを専門としている。カー・デザインといえば、ドイツ人デザイナーにとっては「ありきたりなもの」ではあるけれど、愛と熟考に裏付けられた彼等のデザインは、とても信頼出来るものだと思う。プレミアム・マガジンという名前を聞いた事がある人もいるかもしれないが、この雑誌は彼等がプレミア・オート・グループの為にデザインしたもので、多くの賞を受賞している。車の紹介が10%、残りの90%は車に関するスタイルの紹介というこの雑誌、車のボーダーを拡げ、また他のブランドのにも影響を与えている。
さらに、ムタボーアはドイツのヴォーグ誌向けに、車のファッション雑誌をデザインした。ハイ・ファッションと車を取り混ぜた、このグラマラスな雑誌は、「きれいなモノに弱い」女性心理を刺激して、女性の車の購買意欲を高めている。
彼等はアウディのために、車の展示会全体のデザインを担当したが、それは包括的デザインの模範例となるようなものだった。(写真にあるのは、Audi Quattroの展示会の模様)もし、この素晴らしい展示を見ていたいという人がいたら、ぜひ10月に開催される東京モーターショーでアウディのコーナーに出かけてみて欲しい。
今夜、一番観客を楽しませてくれたゲストは、なんと言っても佐藤卓さんだろう。なんとなくおカタイ雰囲気のなか始まった佐藤さんのスピーチだったが、すぐに本来のエネルギッシュなスタイルが発揮された。彼の、考え抜かれた素晴らしい作品について冗談を言って観客を笑わせたり、いすから飛び上がって、スクリーンに映し出された作品を説明したり・・・。日本人のデザインは、ディテールにこだわるという話が今日も聞かれたが、佐藤さんが飛び上がって説明してくれたディテールも、指摘されなければ、気付かずに見落としてしまうような繊細なものだった。とにかく、彼の話を聞いていると、たとえそれがガムのパッケージであっても、彼のデザインを愛さずにはいられなくなるのだ!
P.S.:佐藤卓さんは、今回のデザイン・ラボのパンフレットをデザインした人。どこかで見かけたら、佐藤さんスタイルを楽しんでください。今からのイベント情報も載ってます。
作者:ウレシカ
訳:キョウコ

デザイン・ラボにて-ハインリヒ・パラヴィチーニとクラウス・ドリュッペル

コーディネーターの柏木博氏とゲストの佐藤卓氏、松永真氏

プレミアム・マガジンの作品

プレミアム・マガジンの作品

プレミアム・マガジンの作品

ドイツ「ヴォーグ」での作品

ドイツ「ヴォーグ」での作品

アウディ・クアトロ展示場のデザイン

佐藤卓氏-金沢21世紀美術館について

佐藤卓氏-金沢21世紀美術館について

佐藤卓氏-金沢21世紀美術館について

佐藤卓氏-ロッテのガムについて

デザイン・ラボのパンフレット
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